まず、離乳食で卵を始めるのはいつから?
という点ですが
これについて、離乳食で卵を食べさせる場合の時期は、以前の指導では、生後7~8か月頃の離乳食中期(モグモグ期)からとされていました。
しかし、最近の研究で、生後6か月から固ゆでの卵を少量ずつ食べさせる群と、食べない群に分け、1歳時における卵アレルギーの発症率を比較したところ、
固ゆで卵を食べた群は、食べていない群に比べて、アレルギー発症率が約8割減少した
というデータも。
つまり、早期からの卵の摂取で卵アレルギーの発症を予防できる可能性が報告されているんです。
日本小児アレルギー学会でも、
『アトピー性皮膚炎のある乳児では医師の管理のもとで、鶏卵アレルギー発症予防を目的として生後6か月からの微量の鶏卵摂取を開始することを推奨している』
参照
「鶏卵アレルギー発症予防に関する提言」の解説(小児科医向け、患者・一般の方向け)について
一般社団法人日本小児アレルギー学会
とあります。
これを受けて、2019年改訂版の『授乳・離乳の新ガイド』でも、卵の摂取開始時期を
生後5~6か月の離乳初期からとしたようです。
逆に近年では、卵の摂取開始時期を遅らせることで、食物アレルギー発症のリスクが高まる、という報告もあるんです。
ある意味、これまでの指導がくつがえされたと言ってもいいくらいの衝撃です。
とは言っても、既に卵アレルギーと診断されている方や、卵アレルギーについて心配がある方は、自己判断をせず、必ず小児科やアレルギー科など専門医の指導に従うようにしてくださいね。
離乳食で卵を食べさせる際の注意点としては
まず、卵のアレルギーが起きやすいのは卵白の方だと言われています。
なので、離乳食で卵を始める際は、しっかり固ゆでした卵黄から。
そして、卵黄が大丈夫なのを確認してから、固ゆでの卵白へと進みます。
それも、初めて食べる際は、耳かき1杯分くらいともよく言われていますが、ごく少量から試されるのがいいと思います。
卵に限らず、どんな食品においても初めて口にする食品は、赤ちゃんスプーンで1杯など、少量から始めるというのが前提です。
そして、何か症状が出た場合に備えて、すぐに病院に行けるよう、午前中など、ママもゆったり余裕のある時間帯で試しましょうね。
卵は、手軽に摂ることが出来て、栄養も豊富。
その栄養価の高さから、赤ちゃんの離乳食から、積極的に取り入れていきたい食品のひとつです。
赤ちゃんの様子をよく確認しながら、離乳食に使っていってくださいね。
離乳食の進め方がわからないことがあれば、いつでもご相談ください。
★いきなり有料の相談は不安という方はこちら